imaise-yoshikawa’s diary

愛知県一宮市にある循環器内科、内科、外科の今伊勢よしかわクリニックの院長日記です。

日本循環器学会学術集会に参加してきました

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先週は横浜で開催された日本循環器学会学術集会に出席してきました。桜が咲き誇る港の風景は、とても美しいものでした。心不全治療、不整脈治療、心筋梗塞の治療や予防管理など、限られた時間でしたが、非常に興味深い内容が多く、普段の外来診療にも反映してゆきたいと思っております。

花冷えの毎日が続いておりましたが、やっと過ごしやすい気候になってきました。花粉症もスギはほぼ終わり、ヒノキ花粉の季節になりました。今年はヒノキ花粉の飛散量も多いようです。寒暖差や花粉症の影響で、風邪症状を訴えて来院される方が増えています。もうしばらく、油断せずにマスク、手洗い、うがいなど予防に努めましょう。

花粉症対策

前回、今週はスギ花粉の飛散量が多いとお知らせしましたが、今回は、その対策を少しご紹介します。

以下のような気象条件の日は「花粉の大量飛散」になる可能性が高いため、注意が必要です。

① 晴れて、気温がグッと上がる日

② 空気が乾燥し、風が強い日

③ 雨上がりの翌日の晴れた日

④ 比較的気温の高い日が続いたあと

花粉飛散量と症状の出現には個人差があります。しかし、上記のような気象状況にあたる日は万全の花粉症対策をとることをお勧めします。

 

薬物療法で症状を緩和させることも必要ですが、シーズン中に一番大事なことは「花粉を取り込まない」ことです。

  1. 屋外ではマスク・メガネ・帽子を着用する。
  2. 長い髪の毛は束ねる。
  3. 花粉のつきやすい素材の服を避ける。
  4. 花粉は皮膚にも付くので、化粧を早めに落とす。
  5. 衣服や髪の毛、皮膚などについた花粉は、手ではらうだけでは100%は取り除けないので、一番は「水に漬ける・水で洗う」ことです。
  6. 掃除の際は、掃除機だけでなく、濡れ雑巾で拭く。
  7. 洗濯ものは室内に干す。
  8. 布団は布団乾燥機がお勧めですが、外に干した場合は、掃除機でしっかり吸引する。
  9. 規則正しい生活が花粉症の症状を軽減します。                  (十分な睡眠時間、バランスのとれた食事、ストレスのない生活)

少しでも参考になればありがたいです。つらい季節を乗り切りましょうね。

2月のスタッフ勉強会

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先日、2月のスタッフ勉強会を行いました。昨年から今年にかけて、日本は、風疹、麻疹(はしか)、インフルエンザと感染症に悩まされました。今回は、日常診療における感染対策について、スタッフと一緒に再確認する内容でした。皆様が安心して受診していただける環境づくりを継続して参ります。

今週は、14~17℃と暖かい1週間となりそうです。次第に過ごしやすくなってきていますが、そうなると、この季節、あの悩みで苦しむ人が多いかと思います。くしゃみ、鼻水、眼がかゆい、ノドがイガイガする・・・

日本気象協会によると、今週は、東海地方はスギ花粉の飛散が連日、非常に多くなる予想です。4段階の飛散予想(少ない、やや多い、多い、非常に多い)で、明日月曜日は、「やや多い」ですが、火曜日以降は「非常に多い」見込みです。

当クリニック外来にも、先週から多くの方が受診しています。あくまで先週診察しての私の印象ですが、去年まで花粉症(アレルギー性鼻炎)治療したことのない方も多く来院されていたように思います。新たにスギ花粉症を発症される方、これまで治療する程ではない軽症から症状が悪化した方が増えているのかもしれません。

症状のある方はご相談下さいね。

次回は、花粉症対策のおさらいを少し。

 

立春

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たまたま、名古屋市内の公園に立ち寄ったら、チューリップがたくさんありました。まだまだ寒い寒いと思っていましたが、自然は着実に春に近づいているようです。

 1月末に、恒例のスタッフ勉強会を行いました。今回は、脱水症についてでした。「冬なのに脱水?」と、お思いの方もいるかと思いますが、意外と多いのです。冬は寒いので、水分摂取量が減っています。空気は乾燥していますので、体表からの蒸散も多くなります。更に、厚着をして、ストーブやこたつなど暖房器具を使用することで、発汗も増えます。寒いのでお酒を飲む方も多いかと思います。アルコールは体内で代謝する際に、多くの水分を使ってしまいます。

このように、冬も体内水分量が減少する要因がとても多いのです。

「肌がカサカサになる。」「口が渇く。」「立ち上がった時に、フワッとする。」「尿量が少ない。」などは、脱水気味の兆候かもしれません。努めて、水分を摂るようにしましょう。

 

今シーズンのインフルエンザウイルスタイプ

寒い毎日が続きますが、今週は比較的気温が上がるようです。雨も降り、空気の感想も幾分緩和されたかなと思いましたが、まだまだ乾燥は続くようです。

今シーズンはインフルエンザ感染が拡大していますが、当院では、先週はインフルエンザと診断された患者さんは減少してきた印象です。当院で診断されたインフルエンザは、すべてA型で、今のところはB型と診断された方はいません。

報告によれば、定点1医療機関当たりの患者数が、全都道府県で「警報」レベルの30人を超えたとのことです。直近5週間に検出されたウイルスのタイプは、A型のH1N1とA香港型がほぼ半々だそうです。H1N1は2009年に大流行したものです。

まだ、気を抜かずに予防を心がけて下さいね。寒気がする、のどが痛い、熱がある、関節や体が痛い、鼻水や咳がでるなどの症状があれば受診してくださいね。

2019年スギ花粉症の話

少し早い話題かもしれませんが、スギ花粉症の話です。

今、風邪やインフルエンザが流行しており、つらい思いをしている方が多いかと思いますので、「エー!」って思うかもしれませんが、1月下旬に入っていますので、実はスギ花粉症の季節もすぐそこまで来ているのです。

先週、日本気象協会からの発表で、今年のスギ花粉の飛散開始は2月中旬で、飛散ピークは多くの地域で3月ごろになるとの予測です。東海地方は2月中旬から花粉シーズンがスタートし、3月上旬から中旬がピークの見込みとのことです。

飛散開始は2月中旬ですが、実際には少し前から少量の飛散はあると思いますので、敏感な人は2月に入ると、鼻がムズムズし始めるかもしれません。

これまで、スギ花粉症がある方は、症状が悪化する前に、少し早めに抗アレルギー薬の内服を開始することをお勧めします。

残念なお知らせですが、スギ花粉症の治療薬でもある抗アレルギー薬の1つ、眠気の副作用が少ないデスロラタジン(商品名 デザレックス)が、製剤には何ら問題ないのですが、薬事法上の手続きの不備の問題で自主回収となり、今のところ供給再開の時期が示されていない状況です。眠気がないので、人気のある薬だけに早く処方できるようになることを祈るばかりです。

2019年インフルエンザ猛威ではじまる

2019年最初のブログが今になってしまいました。

今年は1月2日に休日診療所の当番医として担当し、仕事始めとなりました。インフルエンザ感染症や風邪で非常に多くの方が受診されていました。当院も1月4日から診療を開始しましたが、連日、インフルエンザや、発熱を伴う胃腸炎の患者さんが、非常に多く来院されています。

今シーズンはインフルエンザ感染が急拡大し、猛威を振るっています。テレビなどのニュースでも報道されていますので、皆さんもご存知かと思いますが、1月13日までの1週間の定点医療機関での報告数が定点あたり38.54人と警報レベルである30人を超えました。特に愛知県は75.4人と全国他県を大きく引き離して全国一の報告数となっており、異常事態の様相を呈しています。2位熊本県58.8人に次いで、岐阜県も53.9人と非常に多い報告数となっています。

当院でも、多くの方が受診されて、インフルエンザと診断されています。当院では、これまでのところ全てがインフルエンザA型で、B型は1人も診断されていません。悪寒、発熱、関節痛、上気道症状(のどの痛み、咳、鼻水)がある場合は、是非受診してくださいね。治療して、早く楽になりましょう。

その前に、感染予防も大切です。以前のブログでも書きましたが、完全に防御することはできませんが、マスク着用、うがい、手洗いです。不必要に人混みに行くことを避けることも予防になります。